拍手ログ7(20091203〜20100313)





あなたならなんて訳す?
fromハーレム


「くっだらねぇ」

「ロマンがありませんね」
「馬ッ鹿お前俺ほどロマンのある男なんざそうそういねーぞ」
「世界中の男性に謝ってください。失礼です」
「……てめぇいい度胸してやがるな…」
「あら、お褒めいただき光栄です?」
「嫌味だっつの」
「知ってます」
「可愛くねー女」
「別にハーレム様に可愛がられなくても、マジック様は可愛がってくださりますから」
「……じゃあお前はなんて訳すんだよ」
「私ですか?」
「質問は返るもんだろ」
「そうですねぇ…」
考える。
夏目漱石は、星が綺麗ですね、と訳した言葉。
ちらりと見やると、憮然とした中年。
その背中にキラキラと光る、金色の髪。
「私なら、」
太陽だと思ったけれど、太陽ほど近寄れない存在ではない。
手を伸ばせば、届く人。

「ライオンは美しい、とでも」

ハーレム様の表情ときたら、マジック様にも見ていただきたいくらいの間抜け面だった。