「いただきまーす」

「いただきます」

「あら先輩、その秋刀魚おいしそうですね。もらってあげてもいいですよ」

「遠慮する。それより、お前にはその量の唐揚げは多すぎるだろう。もらってやってもいいぞ」

「えっ巨大なお世話です。何その恩着せがましい云い方・・・びっくりする」

「お前、実は俺のこと嫌いだよな」

「そんなことないですよ。なんで私の愛情伝わらないかなぁ」

「愛情?今の会話のどこに愛情があった?」

「台詞の節々に」

「わかりづらい!」

「えーそこは察してほしい乙女心。デリケートに好きして」

「意味がわからない」

「おばちゃーんご飯おかわりください!」

「人の話を・・・いや、何でもない・・・」

「そうそう、人間諦めが肝心です」

「お前の場合は開き直りだよな」

「違います。空気を読まないことです」

「おばちゃん、俺もおかわりください」

「えっやだ先輩人の話聞かないとか最低・・・」

「・・・・・・・・・」

「何ですかその目」

「別に」

「人を腐ったミカンを見る目で・・・酷い、先輩は私が傷付かない人間だと思ってるんですか!?」

「俺はその数倍傷付いてるぞ」

「あ、先輩醤油取ってください」

「・・・お前のメニューのどこに醤油をかけるんだ」

「先輩の秋刀魚にかけて、私が食べるんです」

「ああなるほ・・・ってオイ!?」

「うむ、うまい」

「グルメ漫画に出てくる評論家かよ!あー、俺の秋刀魚・・・」

「じゃあ唐揚げあげますから、おあいこということで」

「うむ、うまい」

「おっさんくさーい」

「あんたたち、少しは黙って食べなさいよ」

「「はーい」」






僕らの食事





「俺、あいつらが仲良いのか悪いのか、いまいちわからん」

「良いだろう」

「良いのか。あれが」

「あれだからだろう」

「はぁ・・・そういうもんか」

「お前にもはやくああいう相手が出来ることを心底願ってやる」

「俺は普通の相手がいい」

近くで食べてた六年い組の会話。










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ぐだぐだする日常。


20100620