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あなたは死なないと思っていた。完全無敵、不死身のヒーロー。それがあたしの中でのあなた。いつでもトシをおちょくることばっかりで、ドSで、いじわるで、それでもときどき泣きたくなるほど優しくて。そして、表に出さなくても真戦組大好きで。 知らなかったよ。わからなかったよ。なんで、どうして。 遅いの、何もかも。 「そうご」 「なんでィ」 「おいてかないでよ」 「そいつァ難しいなぁ」 「なんでよ」 「俺はもう」 「嫌」 「」 「嫌だよ、総悟」 「俺だってお前を置いていきたくない」 「なら」 「でも」 もう、無理だから。 あなたは私にとって完全無敵、不死身のヒーローだった。その整った顔も優しい声も骨張った手も男らしい体もぜんぶすべて愛していた。なのにあなたはあたしを置いていく。途方もない遠いところへいってしまう。手を伸ばしても届かない。追いかけることも出来ない。 あなたは死んでしまう。 「」 「なに」 「泣くな」 「泣くよ馬鹿」 「それでも泣くな」 「無理よ」 「」 「なによ」 「幸せにしてやれなくて、ごめん」 あなたが居なくなってしまうなんて信じたくない、あたしの頬を撫でるその手は確かにあたたかいのにその温もりが失くなってしまうだなんて信じられない -------------------- 冷静に考えたら、史実通りに沖田を死なせないために、ミツバさんが肺を患って死んでしまうのか、と思いました。 とりあえずみんな幸せになればいい…(こんな話の後書きに何をほざく…) |