結局、縛られたまま





あの人が死んでからどれほど時間が過ぎたのか。私は今でもあの人の影を追い求めていた。忘れられずにいた。執務室に、訓練所に、玉座に、ルルノイエに、戦の本陣に。もしかしたら、長い夢が醒めたように、あの人がいるかもしれない。探してしまう。そして、変わらない現実に、絶望するのだ。わかっているのに。心だけが、追いつかない。あの人がいない。あの人はいない。なのにどうして私はここにいるのだろう。あの人の傍にいると、あの人の従僕であろうと決めた私が、どうして息をしているのだろう。わからない。わからなくて、苦しい。あの人のいない世界が息苦しい。いっそ死んでしまえば楽だろうと思うのに、死ねない。あの人が生かしてくれたこの命を絶っていいのはあの人だけだ。私が殺すことも、他の誰が殺すことも、許されない。だから死ねない。私を殺すべき人はもういないのだから、私は生きなければならない。なんと酷い仕打ちだろう。

結局あの人は、私を縛り付けたまま死んだのだ。










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あとを追うことは許されなかった